動詞Vがポイント!
英語の基本「5文型」を理解しよう

2019.11.25

英語は暗記科目。そう考えて暗記に頼っている人はいませんか? たしかに単語や熟語など暗記が必要な面もあります。しかし、「文型」とよばれる数学の公式のような決まりが英語にもあって、文型をもとに考えると体系的で論理的な言語だと感じてくるでしょう。今回は5つある文型の特徴や見分け方をまとめてみました。

主語や動詞など、英文を構成する要素を覚えよう

“英文は動詞を中心にして作られる”のがルールです。「動詞」とは動作や状態を表す語です。文型について説明していきますが、動詞がとれる“型”がきまっていて、型のなかに語句を当てはめて英文ができているとイメージしましょう。

型の役割をになう動詞のほかに、型にはめられて英文を作る語句(要素)は3種類あります。主語・目的語・補語です。また考えるときに型にはめない(英文の要素として考えない)語句を「M:修飾語」(Modifier)と表します。Mには副詞や前置詞+名詞が該当するのを覚えておきましょう。

S(Subject):主語 → 動作や状態の主が誰なのか・何なのかを表す。
V(Verb):動詞 → どんな動作や状態なのかを表す。
O(Object):目的語 → 動詞が表す動作の対象が何なのかを表す。名詞だけしかOには使われない。
C(Complement):補語 → 主語や目的語の内容が何なのか・状態がどのようかを表す。名詞か形容詞がCに使われる。

主語Sと動詞Vだけでシンプルな「第一文型」

「S+V」を第一文型と呼びます。「Sは(が)Vする」と直訳はなりますが、文章が簡単すぎるため、Mをともなっている場合が多いでしょう。たとえば下の英文では、前置詞+名詞の「in a bank」がMです。

My father works in a bank. (訳:私の父は銀行で働いています)

be動詞がよく使われる「第二文型」

第二文型は「S+V+C」のかたちです。とくに「be動詞」はよく使われる動詞といえるでしょう。特徴は「S=C」の関係にある点です。読解の際にVのあとの語句がSと≠の関係ならば、続く要素がMで第一文型ではないか、もしくは次で説明する第三文型でないかと考えてみましょう。

I am a student. → I = student →第二文型 (訳:私は学生です。)
I am in my house. → in my houseはM →第一文型 (訳:私は家にいます。)

動詞Vのあとの語句が主語Sと≠ならば「第三文型」

そして「S+V+O」のかたちが第三文型です。第二文型の特徴を「S=C」の関係といいましたが、読解の際にVのあとの語句がSと≠の関係ならば目的語Oだと考えられ、文型も第三文型だと特定できます。

I like dogs. → I ≠ dogs →第三文型 (訳:私は犬が好きです)

名詞が2つ並んだら「第四文型」を疑おう

第四文型は「S+V+O1+O2」のかたちをとります(目的語が2つあるためO1とO2で区別します)。名詞が2つ並んでいるのが特徴です。「O1にO2を〜する」が訳のイメージで、“O2を〜してもらう人や動物など”がO1に、“O1に〜されるモノなど”がO2に入ります。giveやbuyなどの「誰かになにかをあたえる」ニュアンスをもつ動詞が多いです。

I bought him a chocolate. → O1:him / O2:a chocolate (訳:私は彼にチョコレートを買ってあげた)

またO1とO2の順番が逆の英文もあります。逆になるときはO1にあたる名詞に前置詞がつけられてMのように扱われます。第三文型になるといってもいいでしょう。上の例文を書き換えると下のようになります。

I bought a chocolate for him. 
※forのほかに動詞によってtoやofを使う場合もあるので、個別で暗記しましょう。

「第五文型」ならば目的語O=補語C

最後の第五文型は「S+V+O+C」です。下の2つの例文を見てみてください。

I make her dinner. → her ≠ dinner →her=O1 / dinner=O2
→第四文型 (訳:私は彼女に夕食を作る)

I make her happy. → her=happy →her=O / happy=C
→第五文型 (訳:彼女は私が幸せにする[直訳:彼女が幸せな状態を私が作る])

第四文型のようにVのあとにOがきていますが、あとにOがもう1つ続くのか、O=Cとなる語句がくるのかで文型を判断しましょう。第五文型は「OがCの状態をSがVする」が訳の基本です。Vがcallなら「OをCと呼ぶ」、findなら「OがCだとわかる」などとなります。また例文のようにVが同じでも文型が違えば意味が変わるのも覚えておきましょう。

英語を考えるときは動詞から

“英文は動詞を中心にして作られる”というルールを冒頭でも紹介しましたが、英文を読むときは動詞を探す、書くときは動詞を何にするか決めてから考えてみましょう。

動詞が見つかった・決まったら、動詞がとる型にS・O・Cがどのように入っている・入れられるかを考えるのです。動詞を考えるときに三単元や過去形などの変化にも注意するのを忘れないでください。